限定承認が有効となる事例

限定承認とは、相続方法の中の一つで、プラスの財産の範囲内でマイナスの財産を相続するという方法です。

限定承認の手続きは相続人全員で共同して行う等、手続きが複雑であるため、利用されることは稀な相続方法ですが、プラスの相続財産とマイナスの相続財産の割合から、相続するのか放棄するのかの判断が難しいという場合には有効な手続きです。

被相続人の借金の相続を回避するために相続放棄をして、被相続人のプラスの財産を含めた全財産の相続を放棄するよりも、限定承認を選んだ方が相続人にとって利益になるケースもあります。限定承認をした方が相続人に有利になる具体的な事例を下記にあげますので参考にして下さい。

• 自宅不動産（被相続人持分３分の１、評価額２５０万円）
• 借金８００万円

このような場合、マイナスの財産がプラス財産を上回っていることは明確です。被相続人名義の自宅にご遺族が引き続き生活をしているのであれば、限定承認は非常に有効な手続きとなります。もし、借金の方が明らかに多いからと相続放棄をしてしまうと、被相続人名義の自宅に住んでいる相続人は家を失い、住む所がなくなってしまいますが、限定承認をすることにより、相続人が不動産持ち分を優先的に買い戻し、引き続き自宅不動産に住み続けることができるのです。

• 預貯金５００万円
• 負債の有無は不明

財産調査をしても被相続人に借金があるかどうかわからず、相続方法が分からないという場合においては限定承認が有効です。前もって限定承認の手続きをしておくことにより、万が一後々借金があるとわかった際、相続したプラスの財産を超える負債については弁済する義務はないので、相続財産の範囲内で借金の返済をすれば問題ありません。

• 預貯金４００万円
• 借金４００万円程度

プラスの財産とマイナスの財産が同程度で、相続か放棄かの判断が難しいという場合は、限定承認をしておくことで、プラスの財産を超えるマイナスの財産については、弁済する義務はないので、プラスの財産の範囲内で借金を弁済すれば良いのです。

限定承認は稀であるとはいえ、上記の事例のように、限定承認が有効となるケースもあります。プラスの財産もあり、マイナスの財産もあって相続方法が決められない場合には、限定承認をするのも一つの手段ですが、冒頭で申し上げたように、限定承認の手続きは複雑で、知識のない中での判断で手続きをすると損をしてしまう可能性があります。そういったことを避けるためにも相続の専門家にご相談されることをお勧めいたします。

市川市にお住まいの方で、限定承認をお考えの方は、リスクを避けるためにもお早めに相続のプロである市川 錦糸町 相続遺言相談室の専門家にご相談ください。市川 錦糸町 相続遺言相談室は地域密着型で、思いやりをもって接することを心がけております。市川近郊にお住まい、または市川近郊にお勤めの皆様の相続についてのご相談は、初回ご相談無料の、市川 錦糸町 相続遺言相談室へお気軽にお問い合わせください。

万が一トラブルに発展してしまうと手続きの期限に間に合わなくなる可能性もあります。お客様の様々な疑問や不安点、難しい専門用語など些細なことでも構いません。当事務所は市川の皆様のために、相続の経験豊富で、市川の地域事情にも詳しい専門家が親身になってお話をおうかがいさせていただきます。