相続人に行方不明者がいる場合の相続手続き(失踪宣告)
市川の皆様、こちらのページでは行方不明者がいる場合の相続手続きについてお伝えさせていただきます。
遺言書がない場合、被相続人の遺産は相続人全員の話し合いをもって誰にどのように分けるのかを決めることになります。この話し合い(遺産分割協議)は相続人全員の参加が必要です。相続人の誰かが欠けた状態で遺産分割協議を行ったとしても、その協議は無効となってしまいます。
しかし、相続人の中に行方不明者がいると、その行方不明者が遺産分割協議に参加できないことによりいつまでも遺産が分割されず、相続人各々で名義変更を行うことができません。このような状況が続くと、将来的に様々な問題が生じてしまう可能性があるため、行方不明者が見つからなくても相続手続きを進められる方法が定められています。
【行方不明の相続人がいる場合の手続き方法】
- 家庭裁判所に対して不在者財産管理人選任の申立てを行い、行方不明に代わって財産の管理・保護を行う財産管理人を選任してもらう。(遺産分割協議には「権限外行為許可」という手続も必要)
- 失踪宣告の手続きの手続きを行う 行方不明者の従来の住所地又は居所地が市川の場合、市川を管轄する家庭裁判所にて手続きを行います。
市川を管轄する家庭裁判所
千葉家庭裁判所 市川出張所
住所:千葉県市川市鬼高2-20-20(JR総武線各駅停車下総中山駅から徒歩13分)
失踪宣告がされると行方不明の相続人は法律上死亡したものとみなす効果を生じさせることになります。下記にて条件等を詳しく確認していきます。
失踪宣告
長年、従来の住所地を去り戻る見込みのない行方不明者(不在者)であったとしても、利害関係人が失踪宣告の手続きを行わない限りその人は法律上生きていることには変わりありません。失踪宣告がされると不在者は法律上死亡したものとみなされる効果が生じ、以下のことが認められるようになります。
- 婚姻関係の解消
- 相続人であった時には死亡したものとして扱われる
- 行方不明者の相続が開始する
失踪宣告後に行方不明者の生存が確認された場合などは取消しをすることが可能です。また失効宣告がされたことにより相続財産を受け取った人は財産を返還することになりますが、その利益が残っている範囲で渡せばよいとされています。
普通失踪と特別失踪
失踪宣告を行う条件として失踪の期間が決められています。失踪宣告には普通失踪と特別失踪がありそれぞれ条件が異なります。
〇普通失踪…行方不明者(不在者)につきその生死が7年間明らかでないとき。この期間が満了した時に死亡したものとみなされる。
〇特別失踪…戦争、震災等の危難に遭遇し、危難が去った後その生死が1年間明らかでないとき。1年後ではなく危難が去った時に死亡したものとみなされる。
死亡したものとみなされる時期は特に相続においては重要な点といえます。行方不明者が相続人であった場合、この時期により相続人が変わってしまうためです。
例1 失踪宣告よりにより被相続人(父)よりも行方不明者(不在者)であった相続人(子)が先に死亡したとみなされたケース
→行方不明者に子供等の被相続人にとっても直系卑属がいる場合、その子供等が代襲相続人となる。
例2 失踪宣告よりにより被相続人(父)よりも行方不明者(不在者)であった相続人(子)が後に死亡したとみなされたケース
→行方不明者の相続人が被相続人の相続人となり遺産分割協議に参加することとなる。
行方不明者がいる場合、遺産分割協議を行ううえで家庭裁判所にて手続きが必要となり、通常よりも時間や労力がかかります。 市川 錦糸町 相続遺言相談室では行方不明者がいる場合の相続手続きについてのご相談をお受けしております。市川の皆様、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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